福井県にしかない少し変わった条例

食のまちづくり条例(小浜市)

若狭おばまには、古く、飛鳥・奈良の時代から、宮廷に食材を供給した、全国でも数少ない「御み食けつ国くに」としての歴史があります。平安時代以降は、「若狭もの」という呼称のもとに、京都の食卓をも支えました。その歴史と伝統は、今も脈々と受け継がれており、若狭おばまは、食に豊かなまちとして発展してきています。

 

地方分権時代の中で、特色あるまちづくりが求められていますが、小浜にないものを外から取り入れたり、急進的にまちづくりを行うのではなく、もともとある資源を活用し、市民意識の高揚の中で持続的に進めていくことが必要です。(一部抜粋)

 

オバマ市の、美味しいチェンジ

日本海へ南方から流れこむ暖流は「対馬海流」、北からの寒流は「リマン海流」。遠い昔、社会科の教科書に載っていた話をそのまま書いているだけですが、対馬とリマンがぶつかり合うのが、まさに小浜市の沖合い海域であり、恵まれた漁場となっているのだそう。

 

ただ、サバやカレイといった、ご当地自慢の海産物も空しく、バブル崩壊不況のあおりを受け、観光客の数が目に見えて減ってしまい、小浜市は苦しんでいたのです。

 

それでも、あわてて別のことに手を広げたりせず、伝統的な得意技を存分に活かしていく方針を採りました。2001年に施行された食のまちづくり条例は、市にとって、まるで最高法規の憲法のように位置づけられており、そんな「食の憲法」の方針に従って、ほかの条例や規則も画定されるものと記しています。まさしく「御食国」のプライドそのもの。

 

小浜市は「食育」という言葉を、小中学生への教育問題だけに限定せず、「生涯食育」という考え方を導入しました。市内すべての子どもが5歳から調理を体験する「キッズ・キッチン」や高齢男性の料理教室などを企画。さらに観光面に関しても、食に関する年中行事やイベントをこまめに実施することで、年間を通じて安定した集客構造へと改革させてみせたのです。

 

「杉田玄白賞」に関する規則(小浜市)

『解体新書』で有名な江戸時代の医者、杉田玄白さんは、小浜の出身です。それにちなみ、小浜市の地域医療や福祉・保健への功績が顕著な個人(または団体)、あるいは、長年にわたって医療などに精励して、功績が顕著な個人(または団体)に対し、年に1度、「杉田玄白賞」を授与して、褒賞金50万円を贈っています。

 

大学院医学研究科の教授や、九州の管理栄養士など、すべて小浜市外の方に贈っているこの賞の現状は、この規則に定められた趣旨から外れつつあって少し残念です。

 

化石保護規則(大野市)

化石は自然にあるモノだから、勝手に掘り出していい……と、安易に考えたら大間違い。化石を含む岩石は、その土地の持ち主の所有物ですから、無断で持ち出せば窃盗罪に問われます。

 

新しい時代の地層ばかりで、恐竜の発掘地としてはまったく恵まれていない日本国内にありながら、大野市ではティラノサウルス科の恐竜の歯など、メジャー級の化石が続々と見つかっています。

 

その保護区域で化石を採りたいときは、土地の持ち主に許可をとるだけでは足りません。採取の10日前までに、市の教育委員会に届け出て、採取した後は30日以内に「採取報告書」を再び教委へ提出する必要があります。

 

化石を採取している最中には、監視員に見張られる場合もあるとのこと。そうやって、国内では珍しい古代の地層を護っているんです。

 

「えいへいじ3人っ子」すくすく応援事業実施要綱(永平寺町)

市内の家庭で、3人目(以降)の子どもが生まれたら、満3歳になった年の年度末まで、保育園や病児デイケアなどへ、無料で通わせられるようになります。

 

「元気な3人っ子」出産応援事業実施要綱(永平寺町)

3人目以降を身ごもった妊婦さんの血圧・尿・超音波など、健康診査費用を11回分までサポートして、経済的負担を減らし、少子化の解決を目指しています。本当は国の厚生労働省がやるべき補助なのではないでしょうか。